豆炭をガスコンロでつける


豆炭あんかや豆炭こたつに使われる豆炭。バーベキューなどで便利に使っている方もいらっしゃると思います。
ただ、この豆炭、火をつけるのが非常に困難です。着火剤などを使っても、サイト作者は全然成功したことがありません。
マッチ1本でつく一発豆炭、ミツウロコスーパーマメタンなどもありますが、あまり出回っていませんし、価格も高価です。
家庭用のガスコンロでつけることができればよいのですが、最近のガスコンロは火災防止のためのセンサーが義務化されているため、豆炭をつけようとするとつく前に消えてしまいます。
以前は2個口のコンロの場合は片方にセンサーがついていればよかったのですが、最近は2個口であっても両方ともにセンサーが必須になっています。つまり、これから家庭用ガスコンロを買おうとしても、センサーのない口がついているものは基本的に手に入りません。(業務用などにはまだあるようです)
ここでは、それらのセンサー付きガスコンロで豆炭を熾す方法を紹介します。

なお、カセットコンロにはセンサーがないので、このページにあるような方法をとらなくても豆炭を熾すことは可能です。


ガスコンロに金網を敷き、センサー部の上に水を入れたスチール缶を載せます。水の量は7分目くらいまで。多すぎると吹きこぼれ、少なすぎると火がつく前に水が全部蒸発してしまいます。
スチール缶は、280mL程度の、底が広くて背がちょっと低いものがちょうどよかったです。写真の缶はコカコーラ紅茶花伝ロイヤルミルクティー280mL缶です。 缶が細すぎると、センサーをだますことができません。背が高すぎる缶は安定しません。このくらいのものが一番よいようです。
こうすると、センサーの上には湯を湧かしている缶が載っているだけの状態になるので、センサーをだますことができます。
缶の周囲に豆炭を並べることにより、一度に複数個の豆炭を熾すことができます。金網のサイズを工夫すればもう少し多く熾せそうです。
なお、現代のスチール缶は表面も内部も塗料や樹脂が塗ってあるため、独特のにおいが生じることがあります。気になる場合は最初に野外で塗料を焼き切る(においが出なくなるまで全面をから煎りする)とよいでしょう。


片面に火が回ったら、トングなどでひっくり返します。火が回らなかったところは、やはりトングを使って動かし、その部分に火を当てます。両面ともに7割程度、火が回れば、立ち消えすることはありません。
※ミツウロコのサイトでは、両面ともに半分以上火が回っていれば立ち消えしない、とありますが、サイト作者の経験では、もう少し火がまわったほうがいいようです。
※ミツウロコのサイトでは、片面を全面熾せばよいように書いてありますが、サイト作者の経験では必ず失敗しました。
※両面が真っ赤になるまで行うと、立ち消えすることがある、と、ミツウロコのサイトに警告があります。あまり火が熾りすぎないようにしてください。

火熾しのあと、コンロは豆炭の灰でかなり汚れます。金網とともに、冷えてから掃除しましょう。


本来、動作すべきセンサーをだまして火をつけているわけなので、当然、この方法には危険が伴います。消火用の水などを用意し、最後までガスコンロから離れないようにしてください。

もちろん、このような使い方は、ガスコンロメーカーは全く推奨していません。逆に、火熾しに使うなとまで書いてあります。

が、あの寒い日の夜。商用電源を使う物は全部使えなくなりました。石油を使うファンヒーターも、ガス式の風呂釜も。しかし、ガスコンロだけは、使用する電源が乾電池だけだったため、使うことができました。
そういうときに必要になるかとも思い、このような方法があるということをご紹介しておきます。なお、メーカーが禁止している使用方法ですので、このページの情報は個人の責任で使用してください。


追記
ホームセンターコメリで、豆炭 火熾し用五徳 H0−5(センサー付きガスコンロ対応)というものが販売されているようです。
そちらと火熾し器があれば、このような方法をとらなくても済みそうです。