活用編

ハクキンカイロをさらに便利に効率的に使うためのページです。
便利な使い方はこちら
純正以外の燃料情報はこちら
火口以外のパーツの交換や代替パーツについては、工夫編を参照してください。


便利な使い方

(他のページで既に紹介している内容もあります。ご了承ください)
●においが気になるときは、フリース袋にアロマオイルを1滴たらしたり、粒子状脱臭剤をフリース袋の中に入れます。アロマオイルは火口や綿にはつけないでください。だめになったという報告もあります。
●発熱中に消したいときは、密閉容器に入れるか、火口をとります(やけどに注意)。ハクキン カイロちょっとお休みを使っている人もいます。ただし、繰り返して何度もやると、タンク内に揮発しにくい成分がたまって故障の原因になります。
●数日の出張などのときは、Zippoオイル缶に燃料を移し変えると便利です。Zippo缶のふたのプラスチックはマイナスドライバーでこじあけられます。ただし詰め替えは必ず可燃物・火の気のない野外で行ってください(理由は注意編を参照)。
●ハクキンベルト(純正オプション)を使うと、体の芯から暖まれます。これがないとハクキンカイロの魅力半減。必須アイテムです。カイロベルトは、他社からも出ていて、だいたいどこのメーカーのものもハクキンカイロ1個なら入ります。(例)立石春洋堂製。ベルトがない場合、服のボタンにカイロをひっかける、携帯のネックストラップを使う、ひもで首から吊るす、古いストッキングに入れて腰に巻く、など、とにかく工夫して腹や腰が暖まるようにします。
●BM,こはる使用時で、専用火口がすぐに入手できないときは、3R火口の触媒部(スポンジ状の部分)を古い火口に移植すれば応急的には使えます。ただし、スポンジ部は素手では触らないでください。機能低下します。


純正以外の燃料情報

●ハクキンカイロが指定している燃料は、ハクキンカイロ指定NTベンジン、ハクキンカイロ指定エビスベンジン、Zippoオイル、ホワイトガソリン。(Zippoオイルやホワイトガソリンは、説明書の英文部分や、ハクキンカイロの海外向けサイトに記述があります)他社製カイロ用ベンジンも使えますが、ハクキンカイロ用の調整になっている上記指定ベンジンが一番おすすめです。
●染み抜き用ベンジンはカイロには使えません。しみを抜くために洗剤成分が入っている可能性もあるという話だったのですが、今はそういうベンジンはほぼ売っていないっぽいです。どちらにしてももちが異様に短かったり極端ににおいが強かったりするのでやめといたほうがいいです。特に、「Aベンジン」「アルプスベンヂン」「赤貝ベンジン」はカイロ用ではありません。使わないでください。局方ベンジン(日本薬局方石油ベンジン)も使えません。
●Zippoオイルは手に入りやすく、また、ハクキンカイロ指定の燃料でもあることから利用者は多いです。純正よりにおいも少なく、燃焼時間も長いです。ただし、単価で考えるとカイロ用ベンジンより少し高めです。
●Zippoオイルは少し点火しにくいという欠点があります。特に、プラチナム(PLATINUM)やBM使用時に全く点火できないことがあります。カイロ用ベンジンかホワイトガソリンを少し混ぜると点きがよくなります。またはカイロのタンクを手で温めます。
●このほか、100円ショップに複数種類のライター用オイルが出回ってるようですが、カイロに詰めて試している果敢なチャレンジャーがいるようです。ただしもともとカイロ用ではないのでお使いになるときは自己責任でどうぞ。カイロ用としてはおすすめできないものもあります。
●余ったベンジンは、夏を越して次のシーズンに使っても問題はありません。日のあたらないところで保管し、可能な限り2シーズン以内で使い終わるようにしましょう。数年経つと劣化します。容器に書いてありますが、オイルライター用にも使えます。染み抜きやシールはがしにも使用できます。
●ホワイトガソリンは、カイロ用ベンジンより単価はいくらか安いのですが、揮発しやすく、カイロ用ベンジンを使っているときより早く燃料切れになってしまうほか、においも若干強いです。燃料の補給回数を考えると実はカイロ用ベンジンを使うのとあまり変わらなくなってしまう可能性もありますのでその辺を考えた上でご使用ください。
●車のガソリンはホワイトガソリン(白ガス)に対して赤ガスと呼ばれています。色が赤っぽいのは、自動車のエンジン用に添加剤が入っているためです。この添加剤はカイロにはよくないようなので、カイロに使うのはやめたほうがよいです。同じような理由で、灯油や燃料用アルコールも使わないほうがよいです。
●実は、カイロ用ベンジンとオイルライター用オイル、ホワイトガソリンは成分がほとんど同じで使いまわしができます。カイロにZippoオイルやホワイトガソリンを入れてもきちんと温まりますし、Zippoオイルライターにカイロ用ベンジンやホワイトガソリンを入れても平気です。


サイト作者作成 各種燃料おすすめ度 2023 (元にした実験データは実験編2021をごらんください)

おすすめ度 熱量 持ち におい 点火の
しやすさ
コメント
ハクキンカイロ
指定NTベンジン
☆☆☆☆☆ 通常 通常 少ない しやすい 手に入るなら一番おすすめ。指定エビスよりやや火付きがよく、においは若干多い(他社よりは少ない)
ハクキンカイロ
指定エビスベンジン
☆☆☆☆☆ 通常 通常 とても少ない 普通 手に入るなら一番おすすめ。指定NTよりやや火点きが悪く、においは少ない。つきにくい場合は場合、他社ベンジンかホワイトガソリンを加える。またはタンクを手で温める。
Zippoオイル ☆☆☆☆ 通常 長い とても少ない しにくい おすすめだが、少々高いのが難点
点きが悪い場合、他社製ベンジンかホワイトガソリンを少量混ぜる。またはタンクを手で温める。
東工薬
カイロ用ベンジン
☆☆☆☆ 若干低い
かも?
若干短いかも? 若干多い? しやすい ENEOS CS揮発油と恐らく成分は同じ。人体に刺激の強い成分を除去してある。
奥田薬品
ベンジン
☆☆☆ 通常 若干短いかも? 若干多い? しやすい 若干揮発が早い。安価で入手しやすい(2023年現在)
特製カイロ用
エビスベンヂン
☆☆☆☆ 通常 通常 少ない 普通 ハクキンカイロ指定のものと若干性質が違うが大きな差はない。
コールマン
ホワイトガソリン
エコクリーン
☆☆☆ 通常 若干短いかも? 思ったより少ない しやすい カイロ用ベンジンに比べ若干揮発が早いだけで使用には特に問題がないと思われる。
ジョイフル本田
ホワイトガソリン
☆☆ 低い 短い 多い 非常に
しやすい
ホワイトガソリンを通常使用していて余りをカイロに使用するならおすすめかも。
わざわざカイロのためだけに買うには向かない。
奥田薬品
リグロイン
☆☆☆ 若干低いかも? 若干短いかも? 若干多い? しやすい 日本石油学会の豆知識に「白金カイロ用燃料としても適している。」とあるので使用には問題ないと思われる。メーカーやロットにより規格の範囲内で性質がかなり違う可能性あり。
ENEOS
CS揮発油
☆☆☆☆ 若干低いかも? 若干短いかも? 若干多い? しやすい 東工薬カイロ用ベンジンと恐らく成分は同じ。単価は安いが18Lでないと買えない。
100円ショップ
ライター用オイル
低い 短いものが多い ものにより多いものも ものによる 同一メーカー品でも、ロットにより品質等に激しく差があり、継続して使うのには向かない。旅先で少し使う程度は可。
なるべくZippoオイルかカイロ用ベンジンを使ったほうがよい。
小川化工
ホカ-ホカ カイロ用ベンジン
低い物とそうでない物がある 短い物とそうでない物がある ものによる ものによる ロットによる品質差が激しすぎるためハクキンカイロ用としてはおすすめしない。カイロが痛むようなことはない模様。当たりのロット品は☆☆☆☆相当。
補足 においの量より
臭いの種類が
重要という人も。

☆の意味
☆0個:中綿や火口を痛めたり点火しないことがあるので絶対に使用してはいけない
☆:どうしても他の燃料が入手できない場合に緊急避難的に使用するのは可。常用はおすすめできない。
☆☆:他のホワイトガソリン使用機器等と燃料を兼用するような場合に使用するのは可。わざわざハクキンカイロ専用に購入するのは勧めないが使用は可能。
☆☆☆:ごく普通に使用可能。可もなく不可もなく。
☆☆☆☆:比較的おすすめできる。
☆☆☆☆☆:最もおすすめ。


補足
●2023年現在、市場に流通しているカイロ用ベンジン
上記以外で「カイロ用」と銘打って販売されているベンジン類は見つかりませんでした。もし、他のカイロ用ベンジンがありましたら連絡をお願いします。

以前はハクキンカイロ株式会社から純正の指定ベンジン、ハクキンベンジンが販売されていましたが、2017年に終売となり、その後の指定ベンジンはハクキンカイロ指定NTベンジンとハクキンカイロ指定エビスベンジンの2種になりました。
両者ともその後も「ハクキンカイロ指定」の文字の入っていないものがかなり長期間流通し続けていました。エビスのほうは2023年も指定のものと無指定の物が流通していて、性質も若干異なります。

●ベンジン以外の「カイロ用燃料」
Zippoオイルの成分は、2006年頃と2009年頃に立て続けに成分の変更がありました。サイト作者もいろいろと調べてみましたが、カイロ用に使う分には2006年以降大きな性質の変化はなさそうです。詳しくは実験編15,19,20,21をごらんください。ただし、においの種類が成分が変わるたびにはっきり変わっています。これについても実験編15,19をごらんください。

●カイロ用と銘打ってないが、ハクキンカイロに使用できる燃料
コールマンホワイトガソリンは国内で一番手に入りやすいホワイトガソリンですが、日本向け商品だけ、何故かわざと青く着色されています。このためカイロに入れると綿が少し青みがかります。ハクキンカイロでは、"pure white gasoline"は使える、と書いてありますが、日本向けの青いコールマンホワイトガソリンは使えるとは書いてないのですが、サイト作者が新品の3Rを5ヶ月間、24時間ぶっ通しで青いコールマンホワイトガソリンを使った結果、綿にも火口にも通常使用以上の損傷はありませんでした。詳しくは実験編8をごらんください。
一般人向けにホワイトガソリンやCS揮発油を売ってくれるガソリンスタンド・燃料店は、ENEOS系列の一部だけのようです。その場合、1缶(18リットル)単位での販売になり、小分けでは販売していません。
ホワイトガソリンは、メーカー、ロットによって成分が違うようで、持ち時間などがだいぶ違うようです。もともとカイロ用に作っているわけではないので、いきなり18リットル缶をカイロ用だけのために買うのはやめたほうがいいです。
ENEOSから発売されているCS揮発油は、東工薬カイロ用ベンジンと成分が全く同じと推定できます(実験編20参照)こちらもスタンドで18Lでの購入となります。若干高くなりますがその分、においの元になる成分、人体に刺激の強い成分はかなり除去されています。

リグロインはカイロ用ベンジンとほぼ成分が同じなのでおそらく使えます。サイト作者は奥田薬品のものを1Lほど使ってみましたが、他の燃料と特に大きな差は感じませんでした。ただしリグロインの規格には幅があります。各社の製品安全データシートを見たところ、カイロ用ベンジンよりはホワイトガソリンに近い性質のものもあるようです。(それでもカイロには使えはしますが)奥田薬品のものも、ロットによって性質が(規格の範囲内で)異なる可能性もあります。それらをご留意の上使用してください。

100円ショップ等のライター用オイルもほとんどの場合使えますが、製品によってはロットにより内容量や品質にかなりばらつきのあるものがあるようです。旅先でちょっと使う程度なら問題なさそうですが、継続的に使用するのはおすすめできない製品もあります。使い続けたら綿がだめになったという報告の上がっている製品もあります。同じメーカーの製品でも、一方はカイロに適した成分で、別のロットは不適な成分だった、という可能性がないとは言い切れません。ので、当サイトではそれらの製品は、カイロ用に継続的に使用するのはおすすめしません。
なお2023年現在、ほとんどの100円ショップでライター用オイルは売り切れていて再入荷もされないため、実験はしていません。当サイトの100円ショップライター用オイルに関する情報は15年前(2008年現在)のままです。

いずれにしても、ホワイトガソリンやリグロインやライター用オイルは、カイロ燃料として使われることを想定していません。物によってロットによって使用感が変わることを前提で使用しましょう。


ここまで読んだらもうあなたはハクキンカイロの達人(?)です。念のため注意編を読む方はこちら


トップページに戻る