コンパクト

正式名は、ハクキンカイロコンパクトというようです。既に終売のモデルです。
工夫すれば現行HAKKIN換火口が使えます。詳細はこちらをごらんください。袋は元々ありません。添付ベンジンカップ2杯(25ml)で24時間保温モデルです。STANDARD用カップが使用できます。

発売当時は戦後2本爪火口かU火口かUU火口がついていました。この金属製のフタは見れば分かるとおり外側が布張りになっており、この布が袋の代わりもしますので、袋は特に必要ありません。
ついている火口の形状から推測すると、1960年代かそれ以前のモデルのようです。ただし、火口のハクキンロゴは「ハクキン」なので(右書きでない)、1946年以降のものです。

ケースの裏面には「Hakkin」というロゴがあります。現在は海外用にしか使っていない表記です。(その後2014年から日本でも使用を始めました)その下にはパテントナンバー表示と「MADE IN JAPAN」の刻印が2行で書いてあります。
カイロ本体は外せるようになっています。穴は孔雀のほか、よく見ると上下にも片面3つずつ合わせて6つついています。


カイロ本体を外したところと、ケースの外観です。脇の3Rは、大きさの比較のためにつけています。ケースをつけてちょうど3R(やSTANDARD)と同じくらいの大きさです。が、コンパクトのほうが本体の厚みは大きいです。ケースの大きさは73×96mmです。

ケース表面には「ハクキン」とカタカナのロゴがあります。


どの時代のモデルだったのか、よく分からないモデルです。箱に株式会社矢満登商會と書いてあるモデルがあることから、その時代にはあったことが分かります。ただし、これは下に掲載してある後期モデルでした。ベンジン容量について、説明書には、「カップ2杯で24時間保温」と書いてあり、カップの大きさは現行のSTANDARDと同じなので、どうやらタンク容量は通常モデルと同じだったようです。
本体の大きさは、BMよりもまだ小さく、こはるからフタをとった大きさとほぼ同じです。が、厚さはこはるの2倍近くあります。
なお、このコンパクト、表面の「ハクキン」ロゴや、空気穴の形状の違う別ロットが存在します。次をごらんください。


ハンドル:ナショナル好き さん提供の後期型コンパクトの画像です。(画像のみ)
表面です。ハクキンロゴに孔雀のロゴがあります。

2本爪火口なのに、何故か点火芯がついています。もちろん、火口は普通の2本爪火口で、点火芯用ではありません。本体をケースに設置した状態でも点火できるよう、こういう形にしたようです。

ケースのふたです。上の初期モデルには、上辺と下辺にいくつもの空気穴がありましたが、このモデルでは極端にその数が減っているのがわかります。


点火芯とクチの部分です。点火芯付Aは、点火芯はクチの内側にあり、クチにひっかける部分があってそこから外に出ていますが、コンパクト後期モデルでは点火芯がもともと外にあるということが分かります。この部分は穴が開いています。


大きさの比較のために並べてみました。左から、mini、3R、コンパクト後期型です。


ベンジンカップです。左から3R用(PEACOCK用)、mini用、コンパクト用です。mini用とコンパクト用はめやすの線が1本しかありません。コンパクト用は線が内側にあります。また、コンパクト用だけはカップの刻印はMADE IN JAPANだけで、他機種にある、「JAPAN PAT. 7161102」の表示がありません。


参考。パッケージです。左が中期モデルで、右が後期モデルです。
左のものは2本爪火口がついていて点火芯があり、右のものにはUU火口がついていました。
左はまだ屋号が矢満登商会時代のものです。右はハクキンカイロ株式会社です。


1.各モデルの比較 2.燃料及びオプション 3.非純正オプション 4.ナショナルカイロ 5.各モデル比較表
6.点火の様子 7.大正モデル 8.昭和初期モデル 9.ポケット暖 10.サンパッド
11.高温放熱型点火芯付 12.点火芯付A 13.こはる 14.コンパクト 15.ハクキンカイロA(赤函)
16.ハクキンカイロA(青函)
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